平成26年度税制改正大綱の4つのポイント

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不動産コラム

平成26年度税制改正大綱の4つのポイント

以下では、平成26年度税制改正大綱の中から、4つのポイントを解説します。

1. 個人増税に関するもの

2. 法人減税に関するもの

3. 不公平感の高い節税テクニックを封じるもの

4. 消費税に関するもの

 

平成26年度税制改正大綱の4つのポイント

 

「給与所得者控除の段階的な縮小」

1つ目は、「給与所得者控除の段階的な縮小」です。これは、個人の増税に関することで、現在の法律では、給与所得が1500万円を超える人は、給与所得控除の上限額が245万円となっています。

それが今回の改正大綱では、控除額が減らされることになります。平成28年から給与所得が1200万円超える人に対しては、所得控除の上限が230万円(個人住民税に関しては平成29年度分から)、平成29年からは給与所得が1000万円超える人に対して上限が220万円となります(個人住民税に関しては平成29年度分から)。

これよってサラリーマンでも1000万円超えるような高額所得者は段階的な増税が行われる、ということになります。

 

「復興特別法人税の1年前倒し廃止」

2つ目は、法人の減税に関することで「復興特別法人税の1年前倒し廃止」です。復興特別法人税とは、東日本大震災の復興予算にあてる税金で、平成24年4月1日~平成27年3月31日までの3年間で2兆4000億程度、増収を見込めるものです。

ところが、経済の好循環を早期に実現する観点から、廃止を1年前倒しとし、平成26年3月末に終了することになりました。4月からの消費税増税によって景気の落ち込みが予想されるので、法人の負担を少しでも減らそうという狙いがあると言われています。

 

「ゴルフ会員権の譲渡損失の損益通算の廃止」

3つ目は、「ゴルフ会員権の譲渡損失の損益通算の廃止」です。これは、不公平感の高い節税テクニックの封じ込めようというものです。

そもそもゴルフ会員権は、バブル時代は1000万円を超える価格で売買されておりましたが、今では値段が激減して5万円ぐらいで取引されることもあります。

実は、この売買で発生する譲渡損失を利用して、節税を図るテクニックが巷では密かに流行っていたのですが、今回、遂に規制の網がかかりました。

以前から、いつ規制がかかるのか注目していましたが、ついに平成26年4月1日の売買から所得税の還付が廃止となるようです。この節税テクニックは以前から問題視されていたこともあり、ついに政府が動き出したか、という印象を受けました。

ですから、現在ゴルフ会員権を持っていて「含み損」がある人は、譲渡損失の損益通算ができなくなるので、来年の4月までに売却損を確定するかどうか、早めに対策を検討したほうがよいでしょう。

 

「消費税の簡易課税のみなし仕入れ率」の見直し

4つ目は、「消費税の簡易課税のみなし仕入れ率」の見直しです。個人はほとんど関係がないのですが、中小企業や個人商店、そして不動産投資家には関係があることです。少し込み入った説明になるので、次ページで解説いたします。

 

次ページ「消費税」に関する改正ポイントと不動産投資家への影響

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