「戦略的不動産投資」の全体像
さて、今回は「週末起業大家さん」が目指す不動産投資、「戦略的不動産投資」の全体像について解説します。
以前に、不動産投資で大事なことは、失敗しないための土台を作りあげ、その上に戦略を立てることだとお伝えしました。そのことを踏まえて、あなたが「戦略的不動産投資」を実践するために何が必要なのか、その全体像をお伝えします。
不動産投資家が持つべき心構え
まず、不動産投資家が持つべき心構えをマスターすることが必要です。
あなたが不動産投資を始める前に、少なくとも次の4つを理解しておいてほしいところです。これらを理解するだけでも、あなたが不動産投資で失敗する確率はグンと低くなるでしょう。
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不動産投資の特徴を理解する
証券投資、先物取引など、他の投資と比較して、不動産投資にどのような特徴(メリット・デメリットなど)があるのかを理解することです。
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不動産投資のリスクをコントロールする
不動産投資にどのようなリスクがあるかを理解し、それらのリスクをコントロールする対処法を学ぶことです。
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失敗から学ぶ
他の投資家がどのような失敗をしているかを知り、陥りやすい失敗を回避する術を学ぶことです。特に、失敗談から「失敗しやすい傾向」を読み解くことは非常に重要です。
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成功から学ぶ
失敗と同じように、他人の成功から不動産投資がうまく行くコツ・ポイントを学ぶことです。もちろん、他人の例がすべてあなたに当てはまるわけではないですが、特に様々な工夫を試している先輩大家さんの実例は参考になるはずです。成功している人が、影でどのような努力をしているか知って欲しいと思います。
どれも分かっているようで分かっていないことが多いものです。他人事ではなく自分事として感じ取ってほしいと思います。 これらの心構えを次回以降で解説していきたいと思います。
「3つの戦略」と「5つの知識」
次にマスターしてほしいのが「3つの戦略」です。
これらは「戦略的不動産投資」の基盤ですが、とくに「購入戦略」と「出口戦略」は、あなたが不動産投資を始める前にきちんと方針を定めておくことが必要です。というのも、この二つは1棟でも不動産を購入してしまうと後戻りが出来ないからです。
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購入戦略
いかにして不動産を購入していくかを考える戦略です。どのような順序で、どの金融機関を使って、どのくらいの期間で投資をしていくか、ご自身の現状に合わせて投資方針を立てていきます。
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運営戦略
購入した不動産をいかにうまく運営するかを考える戦略です。空室対策や修繕のローコスト化、節税対策など、管理会社、リフォーム会社、税理士など、各種の専門家とのネットワークが重要となります。
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出口戦略
所有する不動産の最終型(継続保有又はどのように売却するか)を考える戦略です。いまはあなたのもとで順調に稼動している不動産も、いつかは手放すときが来るかもしれません。実は出口は大変重要で、投資全体の利益が確定するのも、この出口のタイミングです。購入前に、予め出口のとり方(出口戦略)を検討しておくことが必要です。
そして、戦略を立てるための土台として必要なのが「5つの知識」です。
戦略を立てるといっても、きちんとした知識の裏づけが無ければ「絵に描いたモチ」です。あなたが不動産経営者として成功するためには、これら5つの知識をマスターする必要があります。
- 自分を知る
自分の「たな卸し」を行い、自分の強み・弱みを把握し、どのように不動産投資をしていくかを考えていきます。自分が思い描く投資スタイルと現実をすり合わせる作業も入ります。
- 融資を知る
金融機関の特徴や、不動産投資における融資の常識などを理解していきます。これによって、どの金融機関を使うべきか、どんな不動産を探していくべきかを理解できます。
- 不動産を知る
構造ごとの不動産の特徴、不動産市況を左右する要因や背景についても理解していきます。その他、物件の良し悪しを見分けるポイントなども解説していきます。
- 税金を知る
不動産に関する税務を理解していきます。購入時にかかる税金、購入後にかかる税金、保有中にかかる税金、売却時にかかる税金など、様々に注意点があります。そのほかにも、法人を活用した節税手法なども解説していきます。
- 経営を知る
不動産投資を経営の視点にまで高めることで、他物件との競争を勝ち抜くための知識を理解していきます。不動産投資はアウトソーシングが進んでいます。ですから、人の使い方を学ぶことは大変重要です。そのほかにも、物件の差別化、広告の出し方など、学ぶことは多岐にわたります。
一つ一つの知識が絡み合って、ようやく一つの戦略が成り立ちます。たとえば、金融機関の融資方針が少し変わるだけで「購入戦略」も「出口戦略」も変わってしまいます。最新の情報を吸収しながら、失敗しないための「戦略的不動産投資」を実践していただきたいと思います。
さて以上が、「戦略的不動産投資」の全体像でした。本コラムでは、今後これら一つ一つの内容を、より詳しく解説していきたいと思います。