「週末起業」 と 「週末起業大家」
会社を辞めず、賃貸不動産を取得して、不動産賃貸業、いわゆる大家業を始めること!これが、私たちの提唱する「週末起業大家さん」です。
不動産賃貸業は、一般に「投資」とされていますが、実態は「事業」であり「経営」です。その不動産賃貸業を、会社に居ながら始めてしまおうというわけです。
実は、不動産賃貸業は、サラリーマンが無理なく仕事と両立できるだけでなく、会社勤めであることを強みにできます。そのため、多くのサラリーマンが、会社勤めのまま不動産賃貸業に挑戦しています。
ここで、不動産賃貸業が、会社勤めの方に適している理由を紹介しましょう。
【その一】毎月確実に利益が入る
毎月確実に、長期的に収入が入ってきます。この点は、あたかも給与のようで、給与所得が主な収入源であるサラリーマンにとってなじみやすいといえます。また将来、リストラなどで給与所得を失うリスクを補ってくれます。
うまく経営すれば投資利回り10%以上の収入が見込めます。投資だけでなく、あらゆる事業を考えた時、これだけの利回りを生み出せるものは決して多くありません。
【その二】融資が受けやすい
サラリーマンは、毎月定期的な月給があります。そのため、金融機関からの融資が受けやすくなります。所得が大きくても金額の変動が大きい人や、すでに会社の借金の保証人になっている経営者、主な収入源が、家賃収入である専業の大家さんより有利です。
【その三】人に丸投げできる
アウトソースが確立した業界ですので、入居者の募集から契約、クレーム対応、退出の手続きまで、ありとあらゆる業務を不動産関連の会社に丸投げすることができます。サラリーマンは本業があるために時間がありませんが、不動産賃貸業では、ほとんどの仕事を人に任せられますから、本業のお仕事を妨げません。
【その四】基本的に会社で禁止されていない
不動産賃貸業は、立派な事業ですが、世間の認識では投資になります。そのため、会社の副業禁止規定に抵触しないのが普通です。理由は、家を買った人が転勤になって人に家を貸すケースや、親の物件を相続したケースと区別ができないからです。
もちろん「規模が大きい」「巨額の借金が必要」などの特徴もあります。そのため、これらをカバーする知識や情報が必要になります。しっかり学んでリスクを最小化できれば、不動産投資は、会社に居ながら始めることができる、確実なビジネスになり得るのです。
私も推薦します!不動産賃貸業は、魅力的な起業ネタです
週末起業フォーラム発起人 藤井孝一私は、サラリーマンの経済的な自立を目的に、会社を辞めずに起業する「週末起業」を提唱しています。ただ、事業を立ち上げるにあたり「何をやればいいのか分からない」いわゆる「起業ネタがみつからない」という人がたくさんいます。そんな人には、不動産賃貸業をネタの一つとしてご検討いただいています。
不動産賃貸業は、上記の通り、色々な点でサラリーマンに適しています。他の週末起業ネタがはらむデメリットもカバーしてくれます。
その優れた特性から、他の週末起業で成功を収めた人が、新しい事業として不動産賃貸業を始めるケースも少なくありません。特に、独立する際、会社からの給与所得を失いますが、そのリスクヘッジとして、不動産を取得する人が少なくありません。もちろん、事業ですから、リスクがあります。物件の取得にあたっては大きな借金が必要ですから、その分リスクも大きくなります。うまい話には、多くの人が群がりますし、容易に手に入る物件には、うま味がありません。
まずは、しっかり勉強すること、そして信頼できる専門家と、不動産業者さん、金融機関などと付き合うことが大切です。こうした努力さえ怠らなければ、不動産賃貸業は、週末起業のネタとして、また週末起業の次のステップとして、さらに独立の際のリスクヘッジとして極めて優れていると言えるのです。
週末起業フォーラム発起人 藤井孝一
「週末起業」のコンセプトの発案者であり、名づけ親でもある。この新しい起業スタイルを、全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。週末起業への思いを綴った著書『週末起業』(ちくま書房)ほか多数。本業は経営コンサルタント(中小企業診断士)